やはり、私は島本さんの小説が大好きなのだと
何度も何度も実感するのであった。
小説でも、音楽でも、
それを放つ側と受け取る側が上手く響きあい、
パズルのピースでもはめるように
心の空白にぴったりとはまると
見事に感動してしまうのだ。
それは、先日行った
アンジェラのライブでも感じたことだった。
島本さんの心理描写は
とてもよく女の子の気持ちを表していて素敵だと思う。
島本さんも女性なのだから当たり前だと思うかもしれないが、
彼女ほど私が感じることを的確に書き付けた作家さんを見たことがない。
なんだか主人公の女の子と気持ちが良く合うのだ。
特に最後の十数ページは何度も読み返してしまう。
電車がとなりの駅に着いたとき、ふたたび抑えきれない淋しさが込み上げてきて、電車を降りてしまった。もう一度さっきの駅に戻りたいと思った。おそらくもう二度と降りることはないであろう駅に。時が流れてからふたたびそうするにはつらすぎる。今のうちに焼き付けておきたいと思い、反対側の電車に乗った。
電車がまた先ほどの駅に戻ると、さっき葉山先生といた場所とは反対側のホームに電車は到着した。ドアが開いて電車を降りたとき、息が詰まりそうになった。
すっかり明るくなった空と白い光の中で、私は離れた反対側のホームに葉山先生が立っているのを見た。
これからもずっと同じ痛みをくり返し、その苦しさと引き換えに帰ることができるのだろう。あの薄暗かった雨の廊下に。そして私はふたたび彼に出会うのだ。何度でも。
私も、一人の人を、この人しかいないと思い、追い求めてしまうほうだから、
「きっと君は、この先、誰と一緒にいてもその人のことを思い出すだろう。
だったら、君といるのが自分でもいいと思ったんだ」
といってくれる、心が広くて優しい人とでないと.
一緒になれないのかもしれないと切実に思った。

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